ステーブルコインJPYC初日3時間で1,500万円発行!社長「通貨史の分岐点」
2025年10月27日13時――この瞬間、日本初の日本円建てステーブルコイン「JPYC(ジェーピーワイシー)」の発行がスタートした。たった約4時間後、発行量は1,500万JPYC(=約1,500万円相当)を突破し、暗号資産(仮想通貨)/Web3界隈だけでなく、金融市場全体を震わせた。社長である岡部典孝氏は「通貨史の分岐点になる」と語る。この記事では、なぜこの発行が“ただのコイン発行”を超える意味を持つのか、「仕組み」「背景」「今後の可能性」をわかりやすく解説する。
なぜ今「JPYC」が注目を浴びるのか
ステーブルコインとは何か?
「ステーブルコイン」とは、価値が法定通貨や資産に連動するよう設計された暗号資産のこと。たとえば米ドル建てでは1枚=1ドルを維持する仕組みが一般的だ。今回登場したJPYCは、日本円建てという点で大きな意味を持つ。
日本円建てのステーブルコインがもたらす意味
これまでステーブルコイン市場の大半は米ドル建て。日本円建てというだけでも、国内外の投資家や事業者にとって新しい選択肢となる。JPYCは「日本発の金融インフラ」として、グローバルな注目を集めている。
発行初日の数字が語る“勢い”
発行量の内訳とスピード
発行開始は27日13時。17時15分時点で発行量は1,500万JPYCを突破。わずか約4時間での到達は、想定を上回るスピードだった。
| ブロックチェーン | 発行量(JPYC) | ホルダー数(アドレス数) |
|---|---|---|
| Polygon | 約5,981,717 | 171アドレス |
| Avalanche | 約5,101,996 | 122アドレス |
| Ethereum | 約5,000,000 | 24アドレス |
運営体制と仕組み:安心と透明性をどう確保?
発行元とプラットフォーム構成
JPYC株式会社は、日本の資金決済法に基づく登録を取得し、日本円預金および国債を裏付け資産として運営。裏付けの明確さと法令準拠が、信頼性の根拠となっている。
ノンカストディ型でユーザーが資産を管理
岡部社長は「お客様のウォレットに直接届く仕組み」と説明。JPYCでは運営会社が資産を預からず、ユーザー自身が秘密鍵を管理するノンカストディ型を採用している。
活用シーンと将来展望:この先何が変わる?
DeFiや越境送金での活用
米ドル建てステーブルコインでは高金利が課題だが、日本円建てなら借入コストを抑えられる可能性がある。DeFi(分散型金融)での活用により、新たな資金循環が生まれるだろう。
国内決済・リアル店舗利用への展開
売上の即時着金、国内・海外へのリアルタイム送金、小規模事業者の資金繰り改善など、既存銀行では難しかった仕組みが動き始めている。今後はEC決済や公共料金支払いなどへの応用も期待される。
課題と注意点も把握しておきたい
現時点ではWeb3リテラシーがある層が主な利用者。一般消費者向けには、アプリ連携やUX改善などの課題が残る。岡部氏は「初代iPhone直後の段階」と語り、これから成熟期を迎えると見ている。
なぜ「通貨史の分岐点」と言えるのか
JPYCは日本円建ての法的・技術的基盤を持つ初のステーブルコイン。日本の金融制度、デジタル通貨、Web3が交わる象徴的な存在だ。発行スピードや複数チェーン対応からも、“実験”を超えた実運用フェーズに突入していることがうかがえる。
読者が知っておきたい“今”のチェックポイント
- 発行開始直後のため、流通量・利用先・アプリ連携は今後拡大予定。
- ウォレット管理・秘密鍵の知識、ガス代設定などWeb3リテラシーが必要。
- 法令遵守・裏付け資産・透明性など安全性の確認が重要。
- 将来的には店舗決済や個人間送金での一般利用も視野に。
まとめ:JPYCは「始まりの鐘」かもしれない
JPYCの初日1,500万円突破は、単なるニュースではなく、日本円のデジタル化という「通貨史のターニングポイント」を象徴している。まだ黎明期ながら、法制度・技術・社会受容が進めば、私たちの支払い・資産管理の形は数年以内に大きく変わるだろう。
まずはウォレットを用意し、JPYCの発行・償還方法や裏付け資産の仕組みを確認してみよう。この記事が、あなた自身の「金融の未来」を考えるきっかけになれば嬉しい。コメントやシェアもぜひ。
関連リンク:
CoinDesk Japan|国内初の円ステーブルコイン「JPYC」発行量が1500万を突破
あたらしい経済|JPYCリリース初日に発行額1,500万円突破


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